有効性比較研究の実際 | 医薬経済オンライン

薬剤経済学

有効性比較研究の実際

第7回　ＲＡ生物学的製剤を早く使う条件　

2010年4月1日号

　A.フィンク（ジュネーブ大学）らの「ごく初期のリウマチ性関節炎（RA）に対する症状管理療法、疾患修正型抗リウマチ薬もしくは生物学的製剤による治療−費用対効果分析」（アナルズ・オブ・インターナル・メディシン2009年11月3日）は、RA治療戦略を2つの視点から経済学的に評価した。①90年代に否定されたが、なお残る、痛みを管理しながら様子を見守る対応が経済的にも支持できないと示す、②症状が始まって3ヵ月未満の患者に、いきなり高額なバイオテック製剤を用いて積極的に疾患管理を始める戦略について回答することである　評価の高いメトトレキサートは安価なジェネリック製剤がある。疾患修正型薬剤（DMARD）戦略は〝様子見〟に対して1万ドル以下でQALY1年を追加でき、費用節減になる確率も高い。そう結論して、最初の問いには臨床活動の見直しを経済学的にも促していることを示した。　これに対... 　A.フィンク（ジュネーブ大学）らの「ごく初期のリウマチ性関節炎（RA）に対する症状管理療法、疾患修正型抗リウマチ薬もしくは生物学的製剤による治療−費用対効果分析」（アナルズ・オブ・インターナル・メディシン2009年11月3日）は、RA治療戦略を2つの視点から経済学的に評価した。①90年代に否定されたが、なお残る、痛みを管理しながら様子を見守る対応が経済的にも支持できないと示す、②症状が始まって3ヵ月未満の患者に、いきなり高額なバイオテック製剤を用いて積極的に疾患管理を始める戦略について回答することである　評価の高いメトトレキサートは安価なジェネリック製剤がある。疾患修正型薬剤（DMARD）戦略は〝様子見〟に対して1万ドル以下でQALY1年を追加でき、費用節減になる確率も高い。そう結論して、最初の問いには臨床活動の見直しを経済学的にも促していることを示した。　これに対し

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