医薬経済オンライン

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医薬品卸のMSの価値証明と新たな方向性

新薬価制度における医薬品流通とMS

第4回

クレコンリサーチ&コンサルティング株式会社取締役副社長 木村仁

2010年4月1日号

 4月からの新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の試験的導入は、医薬品卸にこれまでとは異なった利益の捻出を強いるきっかけになるかもしれない。新制度によって恩恵を受けやすいメーカーと受けにくいメーカーがあるからだ。 加算対象品保有数上位10社のうち9社が外資系で、今まで卸の利益の源泉だった内資系は、競合の激しい薬剤に売上高や開発品目を頼っており、長期収載品の比率も高い。また、海外進出が進んでいるメーカーは、11年から本格化する欧米市場でのブロックバスターの特許期間満了が業績に与える影響も大きいと予想される。つまり、内資系の多くは、従来通りのやり方では、医薬品流通に対して支払う余裕がなくなってきている。 このような状況で、メーカーと卸はそれぞれ2つの大きな課題に直面することが予想される。 ひとつは、メーカー間の価格戦略の違いだ。加算対象品の少ないメ...  4月からの新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の試験的導入は、医薬品卸にこれまでとは異なった利益の捻出を強いるきっかけになるかもしれない。新制度によって恩恵を受けやすいメーカーと受けにくいメーカーがあるからだ。 加算対象品保有数上位10社のうち9社が外資系で、今まで卸の利益の源泉だった内資系は、競合の激しい薬剤に売上高や開発品目を頼っており、長期収載品の比率も高い。また、海外進出が進んでいるメーカーは、11年から本格化する欧米市場でのブロックバスターの特許期間満了が業績に与える影響も大きいと予想される。つまり、内資系の多くは、従来通りのやり方では、医薬品流通に対して支払う余裕がなくなってきている。 このような状況で、メーカーと卸はそれぞれ2つの大きな課題に直面することが予想される。 ひとつは、メーカー間の価格戦略の違いだ。加算対象品の少ないメー

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