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From Local to Global 私と公衆衛生

米国手本に健康計画

第18回

国際医療福祉大学副学長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)

2010年4月1日号

 メタボリック症候群が、中年の関心事となっている。巻尺で腹囲を測られ、看護師や保健師から、「やせろ、やせろ」と迫られる。米国では、半端ではない肥満者に対し、胃袋を半分に縫い付けたり、脂肪吸引術がもてはやされたりしていると聞く。何も、そんなことで医療費を使うことはないだろう。過食を慎み、運動をすればいい。予防に勝る治療なしである。 私は98年、厚生省(当時)の地域保健・健康増進課長時代に「健康日本21」の素案を作成した。これが03年の健康増進法につながり、翌年の医療制度改革における特定健診・特定保健指導として結実(?)した。今回は、私の健康づくり政策に携わった遍歴を語ろう。 今から40年以上も前になるが、米国の公衆衛生局は、南北アメリカ大陸のポリオ根絶計画策定の際、感染症の疫学者や公衆衛生の専門家を集めた。そこで数値目標の設定と達成すべき期間を組...  メタボリック症候群が、中年の関心事となっている。巻尺で腹囲を測られ、看護師や保健師から、「やせろ、やせろ」と迫られる。米国では、半端ではない肥満者に対し、胃袋を半分に縫い付けたり、脂肪吸引術がもてはやされたりしていると聞く。何も、そんなことで医療費を使うことはないだろう。過食を慎み、運動をすればいい。予防に勝る治療なしである。 私は98年、厚生省(当時)の地域保健・健康増進課長時代に「健康日本21」の素案を作成した。これが03年の健康増進法につながり、翌年の医療制度改革における特定健診・特定保健指導として結実(?)した。今回は、私の健康づくり政策に携わった遍歴を語ろう。 今から40年以上も前になるが、米国の公衆衛生局は、南北アメリカ大陸のポリオ根絶計画策定の際、感染症の疫学者や公衆衛生の専門家を集めた。そこで数値目標の設定と達成すべき期間を組み

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