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業界尽言

先端的医療機器開発に光を

第55回 産業育成、迅速審査支援の気概なき当局

薬事評論家 香澄 汐

2010年3月15日号

 医療機器は宿命的に医薬品の陰に隠れて注目されない。審査は医薬品に準じた取り扱いで医療機器の特性が理解されない。薬のことしか知らない薬剤師が医療機器を「群盲象を撫でる」が如く審査するために、末節的なことにばかり指示が来るなど、医療機器業界のぼやきは絶えない。  市場規模も医薬品の3分の1以下で、輸入品が圧倒的なシェアを占めるなかで、大手は一部を除いて電機メーカーなどの兼業、その他は中小の専業メーカーが犇めき合っているというのが、わが国の医療機器業界の現状である。  さらに問題なのは、日本の医療の専門化が遅れていることだ。ひとりの医師、ひとつの医療機関が扱うペースメーカーなどの医療機器を用いる手術数は、米国などに較べると格段に少ない。そのため、医薬品では想像できないことがある。医療機器メーカーが手術に立ち会って技術的なアドバイス...  医療機器は宿命的に医薬品の陰に隠れて注目されない。審査は医薬品に準じた取り扱いで医療機器の特性が理解されない。薬のことしか知らない薬剤師が医療機器を「群盲象を撫でる」が如く審査するために、末節的なことにばかり指示が来るなど、医療機器業界のぼやきは絶えない。  市場規模も医薬品の3分の1以下で、輸入品が圧倒的なシェアを占めるなかで、大手は一部を除いて電機メーカーなどの兼業、その他は中小の専業メーカーが犇めき合っているというのが、わが国の医療機器業界の現状である。  さらに問題なのは、日本の医療の専門化が遅れていることだ。ひとりの医師、ひとつの医療機関が扱うペースメーカーなどの医療機器を用いる手術数は、米国などに較べると格段に少ない。そのため、医薬品では想像できないことがある。医療機器メーカーが手術に立ち会って技術的なアドバイスを医

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