製薬産業にとっての新成長戦略 | 医薬経済オンライン

製薬産業にとっての新成長戦略

「内需拡大路線」で、業界は伸びるか

（株）薬新　井高恭彦

2010年3月1日号

　鳩山内閣が昨年末にまとめた新成長戦略の基本方針は、各種メディアで取り上げられ、新政権の「決意表明」として受け取れば、一定の成果はあったと見ていいだろう。　しかし、その内容は総花的で、「現時点では、甲乙つけがたい」という評価が一般的だ。とくに製薬産業の立場で読むと、いいのか、悪いのか。気を持たせながら、判然としない。何ともやるせない文面になっている。　年明けに開かれた懇談会やパーティー会場で、製薬企業トップに会うたびに、基本方針に対する意見を求めたが、ほとんどハッキリした回答は得られなかった。恐らく、回答「しない」のではなく、したくても「できない」のだ。基本方針の文面だけでは具体性に欠け、戦略のよし悪しを判断する材料が不足しているからだ。　確かに、基本方針には、「医療、介護、健康関連産業を成長牽引産業へ」「日本発の革新的な医薬品、医療・... 　鳩山内閣が昨年末にまとめた新成長戦略の基本方針は、各種メディアで取り上げられ、新政権の「決意表明」として受け取れば、一定の成果はあったと見ていいだろう。　しかし、その内容は総花的で、「現時点では、甲乙つけがたい」という評価が一般的だ。とくに製薬産業の立場で読むと、いいのか、悪いのか。気を持たせながら、判然としない。何ともやるせない文面になっている。　年明けに開かれた懇談会やパーティー会場で、製薬企業トップに会うたびに、基本方針に対する意見を求めたが、ほとんどハッキリした回答は得られなかった。恐らく、回答「しない」のではなく、したくても「できない」のだ。基本方針の文面だけでは具体性に欠け、戦略のよし悪しを判断する材料が不足しているからだ。　確かに、基本方針には、「医療、介護、健康関連産業を成長牽引産業へ」「日本発の革新的な医薬品、医療・介

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