後発品で出直す「医薬品参入」
本業不振の富士フイルム、〝フジヤマ製薬〟の活かし方
2010年3月1日号
08年7月、富山化学を買収した富士フイルムの古森重隆社長(写真)は、診断薬や医療機器なども含めたライフサイエンス事業で「将来的には売上高1兆円」を目標とすることをぶち上げた。富山化学との合弁で、販社機能を同じくする大正製薬を同じ舟に引き入れた〝フジヤマ製薬〟の船出はしかし、あれから約1年半が経った今も、どこへ船首を向けているのか判然としない。 2月9日に発表した富士フイルムファーマ(FFP)の設立と、同社による後発品参入によって、名実ともにようやく製薬分野に切り込む格好となった富士フイルムだが、風呂敷ばかり大きくて、その勝算、青写真は今もって見えない。同社が自賛して憚らないように、その「ブランド」と「品質」に疑問を差し挟む余地は少ないのかもしれない。だが、後発品はあくまで医薬品参入の足掛かりに過ぎず、将来的にはグループの技術の粋を集めた新薬...
08年7月、富山化学を買収した富士フイルムの古森重隆社長(写真)は、診断薬や医療機器なども含めたライフサイエンス事業で「将来的には売上高1兆円」を目標とすることをぶち上げた。富山化学との合弁で、販社機能を同じくする大正製薬を同じ舟に引き入れた〝フジヤマ製薬〟の船出はしかし、あれから約1年半が経った今も、どこへ船首を向けているのか判然としない。 2月9日に発表した富士フイルムファーマ(FFP)の設立と、同社による後発品参入によって、名実ともにようやく製薬分野に切り込む格好となった富士フイルムだが、風呂敷ばかり大きくて、その勝算、青写真は今もって見えない。同社が自賛して憚らないように、その「ブランド」と「品質」に疑問を差し挟む余地は少ないのかもしれない。だが、後発品はあくまで医薬品参入の足掛かりに過ぎず、将来的にはグループの技術の粋を集めた新薬を核
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