医薬経済オンライン

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深層◎国保組合

皆保険に残る「いびつ」な聖域

余裕の財源の裏に潜む「摩訶不思議」

2010年2月1日号

 医療保険財政も国家財政も、いつも厳しい厳しいと言われて続けてきた。なのに実際には、入院医療費を無料化してなお剰余金を残せるような「余裕」の財政運営をしている保険者があり、しかも国の潤沢な国庫補助がそれを可能にしてきたという事実が、今年1月、厚生労働省の手で明かされた。 その保険者とは、開業の医師や飲食業や建設業の一人親方など自営業者同士で構成する「国民健康保険組合」(国保組合)である。全国に165組合あり、384万人が加入している。昨秋から一部報道で国保組合に対する国庫補助のムダが指摘され続けたことを受け、長妻昭厚生労働大臣が実態調査を指示し、全組合のデータ公表に至った。 ポイントを列記すると、次のようになる。 ①38組合で入院時自己負担の全額償還を含む付加給付を実施しており、うち兵庫県建設、栃木県医師、千葉県医師の3組合が本人・家族ともども全...  医療保険財政も国家財政も、いつも厳しい厳しいと言われて続けてきた。なのに実際には、入院医療費を無料化してなお剰余金を残せるような「余裕」の財政運営をしている保険者があり、しかも国の潤沢な国庫補助がそれを可能にしてきたという事実が、今年1月、厚生労働省の手で明かされた。 その保険者とは、開業の医師や飲食業や建設業の一人親方など自営業者同士で構成する「国民健康保険組合」(国保組合)である。全国に165組合あり、384万人が加入している。昨秋から一部報道で国保組合に対する国庫補助のムダが指摘され続けたことを受け、長妻昭厚生労働大臣が実態調査を指示し、全組合のデータ公表に至った。 ポイントを列記すると、次のようになる。 ①38組合で入院時自己負担の全額償還を含む付加給付を実施しており、うち兵庫県建設、栃木県医師、千葉県医師の3組合が本人・家族ともども全額償

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