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医薬品卸のMSの価値証明と新たな方向性

薬価制度改革と卸・MSの可能性

第3回

クレコン リサーチ&コンサルティング株式会社取締役副社長 木村仁

2010年2月1日号

 本年4月の薬価制度改革は、医薬品卸によるメーカーへのより明確なサービス・パッケージの提供を迫る可能性がある。つまり、すべての薬剤をほぼ同様な物流・営業機能でこなし、すべての薬剤をほぼ同様の収益管理方式で図るスタイルから進化する必要が採算性の観点から出てくるからである。 今回の新薬創出・適応外薬解消等促進加算の試験的導入及び長期収載品の追加引き下げが、卸のメーカー別の利益構成とサービス量の構成のアンバランスを増大させる可能性は高い。4月以降、MSはこれまでの加算対象品目や次回加算対象品を狙う製品を総価取引から除外するために多大な労力を要する。価格未妥結期間は延びる可能性があるし、医療機関・調剤薬局によって、加算対象品目の薬価差を維持・減少させ、その他の品目の薬価差を拡大させることで、実質上、総価としての薬価差維持・拡大につなげる可能性があ...  本年4月の薬価制度改革は、医薬品卸によるメーカーへのより明確なサービス・パッケージの提供を迫る可能性がある。つまり、すべての薬剤をほぼ同様な物流・営業機能でこなし、すべての薬剤をほぼ同様の収益管理方式で図るスタイルから進化する必要が採算性の観点から出てくるからである。 今回の新薬創出・適応外薬解消等促進加算の試験的導入及び長期収載品の追加引き下げが、卸のメーカー別の利益構成とサービス量の構成のアンバランスを増大させる可能性は高い。4月以降、MSはこれまでの加算対象品目や次回加算対象品を狙う製品を総価取引から除外するために多大な労力を要する。価格未妥結期間は延びる可能性があるし、医療機関・調剤薬局によって、加算対象品目の薬価差を維持・減少させ、その他の品目の薬価差を拡大させることで、実質上、総価としての薬価差維持・拡大につなげる可能性がある。

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