医薬経済オンライン

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エコ・テロリズムの実相

社会情勢と連動した動物愛護運動

第1回 ① 米国で最も深刻な脅威に

ジャーナリスト・村上和巳

2010年1月15日号

 一部のグローバル製薬企業に最近、不穏な影が忍び寄っている。昨年8月、オーストリアにあるノバルティスのダニエル・バセラ最高経営責任者(CEO)の別荘が不審火による火災にあい、これに先立つ7月末には、スイスにあるバセラCEOの実母の墓から遺灰が盗まれる事件も発生している。 別荘火災では「MFAHオーストリア」を名乗る団体から犯行声明が発表されており、そこでは、ノバルティスがハンティンドン・ライフサイエンス(HLS)との取引関係を止めない限り、攻撃を続けると脅迫している。実は、バセラCEOの母親の遺灰盗難事件でも墓石に、「今すぐHLSとの取引をやめろ」との落書きが残されていた。 HLSは1952年に英国で設立された医薬品の安全性試験などを受託する大手企業で、従来からさまざまな動物愛護団体から合法・非合法の抗議活動に曝されている。 今回の別荘火災で...  一部のグローバル製薬企業に最近、不穏な影が忍び寄っている。昨年8月、オーストリアにあるノバルティスのダニエル・バセラ最高経営責任者(CEO)の別荘が不審火による火災にあい、これに先立つ7月末には、スイスにあるバセラCEOの実母の墓から遺灰が盗まれる事件も発生している。 別荘火災では「MFAHオーストリア」を名乗る団体から犯行声明が発表されており、そこでは、ノバルティスがハンティンドン・ライフサイエンス(HLS)との取引関係を止めない限り、攻撃を続けると脅迫している。実は、バセラCEOの母親の遺灰盗難事件でも墓石に、「今すぐHLSとの取引をやめろ」との落書きが残されていた。 HLSは1952年に英国で設立された医薬品の安全性試験などを受託する大手企業で、従来からさまざまな動物愛護団体から合法・非合法の抗議活動に曝されている。 今回の別荘火災で犯

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