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海外時報

製薬業界に漂う楽観と浮かぶ懸念

医療改革で批判が和らいでいるだけ

2010年1月15日号

 陰鬱な年明けが続いたこの数年と違って、米国製薬業界は2010年を「注意を怠ってはならないが楽観的」に展望している。気がかりな問題はあるが、そんなに悪くはないはず、という状況認識を語るときに用いられる慣用語が感覚にピッタリ合う。 昨年3月を底に製薬株はほぼ一本調子で上げてきた。往時には遠く、市場全体のペースにも遅れをとってきたが、クリスマスイブに、医療改革法案を上院が通過させると、もう一段、加速がついた。新興国市場はもとより、ジェネリックに手を広げよう。2ケタ成長が規範だった10年前とは尺度が異なるが、いい材料も少なくない。 2年連続で承認新薬(新規成分製剤)が増えたが、年末の2新薬の持ち越しもあって、増加はわずか1(計26)というのが、手放しでは喜べない象徴的な状況である。 ひとつはジョンソン・エンド・ジョンソンが権利を得て後期臨床試験を進めたM...  陰鬱な年明けが続いたこの数年と違って、米国製薬業界は2010年を「注意を怠ってはならないが楽観的」に展望している。気がかりな問題はあるが、そんなに悪くはないはず、という状況認識を語るときに用いられる慣用語が感覚にピッタリ合う。 昨年3月を底に製薬株はほぼ一本調子で上げてきた。往時には遠く、市場全体のペースにも遅れをとってきたが、クリスマスイブに、医療改革法案を上院が通過させると、もう一段、加速がついた。新興国市場はもとより、ジェネリックに手を広げよう。2ケタ成長が規範だった10年前とは尺度が異なるが、いい材料も少なくない。 2年連続で承認新薬(新規成分製剤)が増えたが、年末の2新薬の持ち越しもあって、増加はわずか1(計26)というのが、手放しでは喜べない象徴的な状況である。 ひとつはジョンソン・エンド・ジョンソンが権利を得て後期臨床試験を進めたMRS

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