医薬経済オンライン

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ドクターかでいのくすりの裏技

「褥瘡」を巡って

第25回

かでい伝次郎

2010年1月15日号

 高齢者は肺炎を繰り返しやすく、治療に安易に広域抗生物質を使用すると耐性菌をつくってしまう。これを戒める意味で、しばしば内科医、ウィリアム・オスラーの「肺炎は老人の友」という格言が引用される。つまり、虚弱高齢者の肺炎の治療には、体力の保持増進が重要なのであって、薬の力で無理やり治しても、いずれは薬では治せなくなるというわけである。 一方、褥瘡(床ずれ)には、体位交換を頻繁に行えば、身体の一部に長時間にわたって強い圧力がかかることを防止できるので、褥瘡ができるはずがないのだから、褥瘡ができてしまうのは体位交換を十分に行わなかったナースの怠慢だという意味で「褥瘡つくるは看護の恥」という箴言がある。これは、わが国の大病院の看護師長の裁判での証言に由来すると聞いた。褥瘡もまた、肺炎と同じく高齢者に起きやすく、その予防や治療には体力の保持増進が重...  高齢者は肺炎を繰り返しやすく、治療に安易に広域抗生物質を使用すると耐性菌をつくってしまう。これを戒める意味で、しばしば内科医、ウィリアム・オスラーの「肺炎は老人の友」という格言が引用される。つまり、虚弱高齢者の肺炎の治療には、体力の保持増進が重要なのであって、薬の力で無理やり治しても、いずれは薬では治せなくなるというわけである。 一方、褥瘡(床ずれ)には、体位交換を頻繁に行えば、身体の一部に長時間にわたって強い圧力がかかることを防止できるので、褥瘡ができるはずがないのだから、褥瘡ができてしまうのは体位交換を十分に行わなかったナースの怠慢だという意味で「褥瘡つくるは看護の恥」という箴言がある。これは、わが国の大病院の看護師長の裁判での証言に由来すると聞いた。褥瘡もまた、肺炎と同じく高齢者に起きやすく、その予防や治療には体力の保持増進が重要

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