業界尽言
ブロックバスター型の開発・審査を見直せ
第53回 欧米追従ではなく日本型方式の発信を
薬事評論家 香澄 汐
2010年1月15日号
米国を中心とした慢性疾患などの市場の大きい医薬品、いわゆるブロックバスター型の医薬品開発にこのところ限界が見え始めている。国際展開する大手製薬企業では90年代から、売上げが10億ドルを超えるブロックバスターの開発に鎬を削ってきており、そのためには、開発につながりそうなベンチャー企業などの買収や合併を繰り返してきている。
ブロックバスター型の新薬は、成功すれば収益も大きく、開発に多大の資金を注ぎ込んでも十分に元が取れるため、開発に注ぎ込まれる時間と費用は年々増大傾向にある。慢性疾患治療薬は承認後に多数の患者に使われることから、万一承認後に副作用などが起こることを懸念して、審査段階でも多数の症例の収集を企業に義務付ける傾向が年々強まり、それがさらなる開発規模の拡大を招いている。
そのため、企業は米国や西欧のような治験費用の高い...
米国を中心とした慢性疾患などの市場の大きい医薬品、いわゆるブロックバスター型の医薬品開発にこのところ限界が見え始めている。国際展開する大手製薬企業では90年代から、売上げが10億ドルを超えるブロックバスターの開発に鎬を削ってきており、そのためには、開発につながりそうなベンチャー企業などの買収や合併を繰り返してきている。
ブロックバスター型の新薬は、成功すれば収益も大きく、開発に多大の資金を注ぎ込んでも十分に元が取れるため、開発に注ぎ込まれる時間と費用は年々増大傾向にある。慢性疾患治療薬は承認後に多数の患者に使われることから、万一承認後に副作用などが起こることを懸念して、審査段階でも多数の症例の収集を企業に義務付ける傾向が年々強まり、それがさらなる開発規模の拡大を招いている。
そのため、企業は米国や西欧のような治験費用の高い地域
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