医薬経済オンライン

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漢方の常識・非常識

漢方薬にとって西洋医学との併用は想定外

第3回

本間真人

2010年1月1日号

 漢方は、3000年にも及ぶ悠久の年月のなかで、徐々に確立してきた中国伝統医学(中医学)の叡智に基づいている。中医学が日本に伝来したのは、書物として入ってきた平安時代と考えられている。以来、わが国で独自に進化したものが、漢方薬である。 かたや、西洋薬(合成医薬)の歴史は浅く、化学療法剤が発見されてからもまだ150年ほどであり、わが国で普及したのは明治維新後のことだ。 西洋医学は、病気の部位や臓器を診て病因を特定し、その「病因の排除」が治療の主たる目的であり、身体の「バランスを整える」漢方とは根本的な考え方が異なる。しかし、劇的な治療効果と学問の進歩とが相乗し、西洋医学は瞬く間に日本の医療・医学の主流となった。 そうは言うものの、西洋医学も必ずしも万能ではない。「病因の排除」の基本的な考えは、手術による患部の切除、抗生物質による原因菌の殺菌、抗...  漢方は、3000年にも及ぶ悠久の年月のなかで、徐々に確立してきた中国伝統医学(中医学)の叡智に基づいている。中医学が日本に伝来したのは、書物として入ってきた平安時代と考えられている。以来、わが国で独自に進化したものが、漢方薬である。 かたや、西洋薬(合成医薬)の歴史は浅く、化学療法剤が発見されてからもまだ150年ほどであり、わが国で普及したのは明治維新後のことだ。 西洋医学は、病気の部位や臓器を診て病因を特定し、その「病因の排除」が治療の主たる目的であり、身体の「バランスを整える」漢方とは根本的な考え方が異なる。しかし、劇的な治療効果と学問の進歩とが相乗し、西洋医学は瞬く間に日本の医療・医学の主流となった。 そうは言うものの、西洋医学も必ずしも万能ではない。「病因の排除」の基本的な考えは、手術による患部の切除、抗生物質による原因菌の殺菌、抗がん

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