リーダーのための読書論
編集的読書術か功利主義的読書術か
第34回
株式会社ファーマネットワーク 榎戸誠
2010年1月1日号
読書術の本が巷に氾濫しているが、なるほどと思える本には滅多に出会えない。ただし、このユニークな2冊は、期待を裏切らず、よき道標となってくれる。 『多読術』(松岡正剛著、ちくまプリマー新書)では、その読書量の膨大さで知られる松岡正剛が編集者のインタヴューに答えて、体験に基づいた「編集的読書術(読書は編集である!)」を縦横に語っている。 ●読書というのは、そもそもマゾヒスティックなもの。だから、「参った」とか「空振り三振」も大事。分かったふりをして読むよりも、完封されたり脱帽したりすることで、読書力がついてくる。●本はパンドラの箱。読書によって、そのパンドラの箱が開く。伏せられていたものが、自分の前に躍り出てくる。こちらが無知だからこそ読書は面白い。無知から未知へ、それが読書の醍醐味だ。●先ず目次を見て、ごくごく大雑把でいいから、その本の内容...
読書術の本が巷に氾濫しているが、なるほどと思える本には滅多に出会えない。ただし、このユニークな2冊は、期待を裏切らず、よき道標となってくれる。 『多読術』(松岡正剛著、ちくまプリマー新書)では、その読書量の膨大さで知られる松岡正剛が編集者のインタヴューに答えて、体験に基づいた「編集的読書術(読書は編集である!)」を縦横に語っている。 ●読書というのは、そもそもマゾヒスティックなもの。だから、「参った」とか「空振り三振」も大事。分かったふりをして読むよりも、完封されたり脱帽したりすることで、読書力がついてくる。●本はパンドラの箱。読書によって、そのパンドラの箱が開く。伏せられていたものが、自分の前に躍り出てくる。こちらが無知だからこそ読書は面白い。無知から未知へ、それが読書の醍醐味だ。●先ず目次を見て、ごくごく大雑把でいいから、その本の内容を想
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