世界の医薬品業界
薬剤費抑制に走る欧州各国
第33回
医薬評論家・五條正也
2009年12月15日号
日本でも、「後発品が増えないのなら長期収載品を引き下げればいい」という議論が出ている。しかし、これは欧州では実際によく行われるようになっている施策である。近年で有名なのは、フランスが06年1月に実施したもので、
・すべての後発品とその先発品の薬価(ただし、メーカー出荷価格ベース)を15%引き下げ ・後発品が登場する際の薬価は先発品の50%(同)に引き下げ(それまでは60%のものが多かった)
というものがある。これにより、06年のフランスの医薬品市場は、前期比1.8%増の229億ユーロ(メーカー出荷価格ベース、フランス政府の薬価委員会の公式数字)となり、それまで5%以上伸びていた市場の伸びが大幅に抑制された。なお、メーカー出荷価格ベースとなっているのは、安価な製品は薬局のマージンが多くなるように設定されているためだ。マージン率が同じなら、薬局は売上げも...
日本でも、「後発品が増えないのなら長期収載品を引き下げればいい」という議論が出ている。しかし、これは欧州では実際によく行われるようになっている施策である。近年で有名なのは、フランスが06年1月に実施したもので、
・すべての後発品とその先発品の薬価(ただし、メーカー出荷価格ベース)を15%引き下げ ・後発品が登場する際の薬価は先発品の50%(同)に引き下げ(それまでは60%のものが多かった)
というものがある。これにより、06年のフランスの医薬品市場は、前期比1.8%増の229億ユーロ(メーカー出荷価格ベース、フランス政府の薬価委員会の公式数字)となり、それまで5%以上伸びていた市場の伸びが大幅に抑制された。なお、メーカー出荷価格ベースとなっているのは、安価な製品は薬局のマージンが多くなるように設定されているためだ。マージン率が同じなら、薬局は売上げも利
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