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事業仕分けと科学研究推進への不安

広島大学医歯薬学総合研究科教授 田原栄俊

2009年12月15日号

 来年度予算要求のムダを洗い出す行政刷新会議の「事業仕分け」が11月27日に終了した。9日間という短期間で、447事業の見直しが行われ、科学技術政策関連を含む多くの事業に対して厳しい予算削減の評価が下された(表)。 事業仕分けに先だって10月には、文部科学省だけで科学技術に関する3387億円余の09年補正予算の執行停止が行われ、多くの科学者から悲鳴が出ている。大学などの主な研究費となっている文科省科学研究費の総額が2000億円弱であることを考えると、1年半分の科学研究費を削減したことに値し、この削減額がいかに大きいかがわかる。さらに今回の事業仕分けの結果は、さらなる予算削減の可能性を示すもので、多くの研究者のみならず種々の団体からも政府の科学技術政策に対して大きな懸念が抱かれている。 日本のがん医療の質の低下を懸念して、日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫...  来年度予算要求のムダを洗い出す行政刷新会議の「事業仕分け」が11月27日に終了した。9日間という短期間で、447事業の見直しが行われ、科学技術政策関連を含む多くの事業に対して厳しい予算削減の評価が下された(表)。 事業仕分けに先だって10月には、文部科学省だけで科学技術に関する3387億円余の09年補正予算の執行停止が行われ、多くの科学者から悲鳴が出ている。大学などの主な研究費となっている文科省科学研究費の総額が2000億円弱であることを考えると、1年半分の科学研究費を削減したことに値し、この削減額がいかに大きいかがわかる。さらに今回の事業仕分けの結果は、さらなる予算削減の可能性を示すもので、多くの研究者のみならず種々の団体からも政府の科学技術政策に対して大きな懸念が抱かれている。 日本のがん医療の質の低下を懸念して、日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍

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