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薬価維持特例は「猛風」で逆戻り
2009年11月15日号
「医療費や介護費をひたすら抑制してきたこれまでの方針を転換する」。鳩山由起夫首相は9月26日、衆議院本会議で所信表明演説を行い、医療費・介護費の拡大に道筋をつける考えを示した。「コンクリート」から「人」への転換とも言った。ただし、医療費の拡大は喜ばしいと製薬業界が感じたら、薬が「物」であることに注意しておく必要がある。医療のパイの拡大が「薬剤費の拡大」とイコールとは限らないからだ。 製薬業界が〝悲願〟としている「薬価維持特例」は大きな曲がり角を迎えた。医療保険制度で「保険薬価」に関わりが深い中医協委員の交代が半端ではなかったからだ。民主党はかねてから診療報酬改定の細目を決め、医療費の配分を決定する中医協委員に、当事者の日本医師会執行部が就任していることを疑問視してきた。そして9月末で任期が切れた委員のうち、日医委員3人が消えた。民主党政権の自...
「医療費や介護費をひたすら抑制してきたこれまでの方針を転換する」。鳩山由起夫首相は9月26日、衆議院本会議で所信表明演説を行い、医療費・介護費の拡大に道筋をつける考えを示した。「コンクリート」から「人」への転換とも言った。ただし、医療費の拡大は喜ばしいと製薬業界が感じたら、薬が「物」であることに注意しておく必要がある。医療のパイの拡大が「薬剤費の拡大」とイコールとは限らないからだ。 製薬業界が〝悲願〟としている「薬価維持特例」は大きな曲がり角を迎えた。医療保険制度で「保険薬価」に関わりが深い中医協委員の交代が半端ではなかったからだ。民主党はかねてから診療報酬改定の細目を決め、医療費の配分を決定する中医協委員に、当事者の日本医師会執行部が就任していることを疑問視してきた。そして9月末で任期が切れた委員のうち、日医委員3人が消えた。民主党政権の自民
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