内資首脳が描く新薬の種の求め方

「質」の武田か「運」のアステラスか

2009年11月1日号

「努力に裏打ちされたセレンディピティ、アンノウンな形のミラクルを期待している」　アステラス製薬が9月29日に、証券関係者やマスコミを招いて開いた説明会。総工費約300億円を投じ、昨年9月に竣工したつくば研究センター（御幸が丘）の新棟お披露目を兼ねて開かれた対外ミーティングで、野木森雅郁社長（写真右）が横文字交じりに語る研究マネジメントの要諦は、かなり大らかな姿勢を印象付けた。　研究者に対し、年間いくつの研究テーマの創出を求めるかなど、定量的な「数値目標は課さないのか」という証券アナリストの、当然過ぎる質問に対する野木森社長の答えは、「いい加減なかたちで目標を達成されるのは避けたい。（研究成果の）質と量のバランスがなければ」というもの。冒頭のコメントの通り、「偶然と運」を呼び込むための環境づくりに重きを置くという、アメニティ重視のマネジメント... 「努力に裏打ちされたセレンディピティ、アンノウンな形のミラクルを期待している」　アステラス製薬が9月29日に、証券関係者やマスコミを招いて開いた説明会。総工費約300億円を投じ、昨年9月に竣工したつくば研究センター（御幸が丘）の新棟お披露目を兼ねて開かれた対外ミーティングで、野木森雅郁社長（写真右）が横文字交じりに語る研究マネジメントの要諦は、かなり大らかな姿勢を印象付けた。　研究者に対し、年間いくつの研究テーマの創出を求めるかなど、定量的な「数値目標は課さないのか」という証券アナリストの、当然過ぎる質問に対する野木森社長の答えは、「いい加減なかたちで目標を達成されるのは避けたい。（研究成果の）質と量のバランスがなければ」というもの。冒頭のコメントの通り、「偶然と運」を呼び込むための環境づくりに重きを置くという、アメニティ重視のマネジメントを

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