医薬経済オンライン

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反転への手掛かりなき大正製薬

2人の息子に求められる経営判断の説明と責任

2009年11月1日号

「夢は大きく」とはいつの世にも支持される人生訓だが、単なる夢想家は、ことビジネスの世界では要注意の対象となる。国内ОТC薬最大手、大正製薬の言動にもいささかそのきらいが見受けられる。「消費者視点ではなく生活者視点の製品を」、「医療用医薬品の開発ノウハウを生かした新市場の創造を」と志は勇ましいが、生活改善薬やスイッチOТC薬を含めて何かを大ヒットさせたという話は99年の「リアップ」以降、聞かない。  もちろん同社の経営陣が惰眠を貪っていたわけではない。むしろ過去10年間は同社90余年の歴史のなかでも、最も試行錯誤を繰り返した時期だったと言えよう。M&A関連の話題に限定しても、今では語る人すら少なくなった01年の田辺製薬(現田辺三菱製薬)との経営統合構想とその破談に始まり、翌02年の富山化学工業の子会社化、04年には健康食品や医薬部外品の開発・製造を目的に... 「夢は大きく」とはいつの世にも支持される人生訓だが、単なる夢想家は、ことビジネスの世界では要注意の対象となる。国内ОТC薬最大手、大正製薬の言動にもいささかそのきらいが見受けられる。「消費者視点ではなく生活者視点の製品を」、「医療用医薬品の開発ノウハウを生かした新市場の創造を」と志は勇ましいが、生活改善薬やスイッチOТC薬を含めて何かを大ヒットさせたという話は99年の「リアップ」以降、聞かない。  もちろん同社の経営陣が惰眠を貪っていたわけではない。むしろ過去10年間は同社90余年の歴史のなかでも、最も試行錯誤を繰り返した時期だったと言えよう。M&A関連の話題に限定しても、今では語る人すら少なくなった01年の田辺製薬(現田辺三菱製薬)との経営統合構想とその破談に始まり、翌02年の富山化学工業の子会社化、04年には健康食品や医薬部外品の開発・製造を目的に東

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