医薬経済オンライン

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ドクターかでいのくすりの裏技

課題の多い「抗体医薬」

第21回

かでい伝次郎

2009年10月15日号

 今年8月、米食品医薬品局(FDA)の再生保健薬諮問委員会がRANKL阻害薬「デノスマブ」(予定商品名プロリア)の承認を勧告した。これは抗体医薬(抗RANKLヒトモノクローナル抗体)の一種で、基本的な薬理作用は、骨吸収の抑制であり、閉経後骨粗しょう症や乳がん、前立腺がんのホルモン治療に伴う骨量の減少に効くのではないかと大きな期待が寄せられている。  この薬の開発が進んでいることを、5年ほど前に小耳に挟んだ記憶がある。まさに夢の新薬だと思った。ほぼ同じ目的で使用されるビスフォスフォネート(BP)は、骨に何年間もくっついて効果を発揮するので、それが骨の代謝回転や骨質を決定付けるコラーゲンに悪影響を与えている可能性があるが、抗体医薬なら骨に何年間もくっついたままになるはずもなく、そうした懸念はないだろうと想像したからだ。この情報を教えてくれた業...  今年8月、米食品医薬品局(FDA)の再生保健薬諮問委員会がRANKL阻害薬「デノスマブ」(予定商品名プロリア)の承認を勧告した。これは抗体医薬(抗RANKLヒトモノクローナル抗体)の一種で、基本的な薬理作用は、骨吸収の抑制であり、閉経後骨粗しょう症や乳がん、前立腺がんのホルモン治療に伴う骨量の減少に効くのではないかと大きな期待が寄せられている。  この薬の開発が進んでいることを、5年ほど前に小耳に挟んだ記憶がある。まさに夢の新薬だと思った。ほぼ同じ目的で使用されるビスフォスフォネート(BP)は、骨に何年間もくっついて効果を発揮するので、それが骨の代謝回転や骨質を決定付けるコラーゲンに悪影響を与えている可能性があるが、抗体医薬なら骨に何年間もくっついたままになるはずもなく、そうした懸念はないだろうと想像したからだ。この情報を教えてくれた業界人

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