医師不足とは何か
1・5倍の医師数は本当に必要か
第1回 噴出した過去の医療政策のツケ
2009年10月1日号
医師不足が顕在化してから5年が経った。この間、医師不足を理由に多くの病院が病棟閉鎖や、小児科、産婦人科を中心に診療科を廃止したり、かなりの公的病院が休止・閉鎖、民間譲渡に追い込まれた。一方、開業医は増え続けている。「立ち去り型サボタージュ」と揶揄される言葉が生まれたのも医師不足が顕在化して以降のことだ。この事態に、舛添要一前厚生労働相なども医師数増加に向けて医学部定員増に舵を切り、日本医師会も医師数1.2〜1.3倍増というプランを示し、今回政権をとった民主党もマニフェストで医師数1.5倍という公約を示した。
確かにOECD平均などと比較すると、日本の医師数は絶対数でも6〜7万人少ないと指摘はできるが、では医療提供体制が深刻に脅かされるほど足りないのか、となると、どうもきちんとした分析がない。それより、「少ない」という印象が先行して医療そのものの...
医師不足が顕在化してから5年が経った。この間、医師不足を理由に多くの病院が病棟閉鎖や、小児科、産婦人科を中心に診療科を廃止したり、かなりの公的病院が休止・閉鎖、民間譲渡に追い込まれた。一方、開業医は増え続けている。「立ち去り型サボタージュ」と揶揄される言葉が生まれたのも医師不足が顕在化して以降のことだ。この事態に、舛添要一前厚生労働相なども医師数増加に向けて医学部定員増に舵を切り、日本医師会も医師数1.2〜1.3倍増というプランを示し、今回政権をとった民主党もマニフェストで医師数1.5倍という公約を示した。
確かにOECD平均などと比較すると、日本の医師数は絶対数でも6〜7万人少ないと指摘はできるが、では医療提供体制が深刻に脅かされるほど足りないのか、となると、どうもきちんとした分析がない。それより、「少ない」という印象が先行して医療そのものの不足
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