根拠揺らぐ薬価「引き下げ」政策
「市場拡大再算定」と「特例引き下げ」の行方は
(株)薬新 井高恭彦
2009年9月15日号
民主党新政権に対する国民の最大の関心事は、目下のところ、今後の財政運営だろう。マニフェストに掲げた各種政策を実行に移すには、「現在」だけではなく、「未来」も見据えた揺ぎない財政展望が土台になければならない。しかし、新政権の財政運営方針は、本稿執筆時点で、ほとんど見えない。ましてや来年は2年に1度の医療費改定。医療、医薬品業界関係者にとって「新政権発足」は、同時に、何が起こるかわからない「非常事態」への突入を告げる鐘でもある。
崇高な〝理念〟や〝哲学〟を掲げた診療報酬改定も薬価制度改革も、その時々の財政運営から逃れることはできない。「ない袖は振れない」と言われてしまえば、それまでだ。が、こと薬価制度に関して言えば、理論的な根拠が希薄なまま、財政調整の〝打ち出の小槌〟として長年、使われてきた仕組みがある。いわずと知れた「市場拡大再算定」と...
民主党新政権に対する国民の最大の関心事は、目下のところ、今後の財政運営だろう。マニフェストに掲げた各種政策を実行に移すには、「現在」だけではなく、「未来」も見据えた揺ぎない財政展望が土台になければならない。しかし、新政権の財政運営方針は、本稿執筆時点で、ほとんど見えない。ましてや来年は2年に1度の医療費改定。医療、医薬品業界関係者にとって「新政権発足」は、同時に、何が起こるかわからない「非常事態」への突入を告げる鐘でもある。
崇高な〝理念〟や〝哲学〟を掲げた診療報酬改定も薬価制度改革も、その時々の財政運営から逃れることはできない。「ない袖は振れない」と言われてしまえば、それまでだ。が、こと薬価制度に関して言えば、理論的な根拠が希薄なまま、財政調整の〝打ち出の小槌〟として長年、使われてきた仕組みがある。いわずと知れた「市場拡大再算定」と「特
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