東邦の喉に刺さるアスカムという「骨」
消滅寸前まで追いやった前経営陣
2009年9月1日号
それは、1枚の簡素なプレスリリースだった。
8月5日、東邦ホールディングス(以下、東邦)が、10月1日を予定していたアスカム(宮城県、菅野雅人社長)との経営統合を延期すると発表した。
「統合に関する事務的な諸手続きや両社間の諸制度の調整に時間を要しているため、経営統合の日程を変更することにいたしました」
合併に関する日程の延期自体は、この業界に限らず、決して珍しいことではない。また、08年度に医薬品卸業界を震撼させたメディセオ・パルタックホールディングスとアルフレッサホールディングスの合併発表と解消のようなインパクトもない。
しかし、延期の中身をよくよく覗いて見ると、東邦が極めて苦しい立場に置かれていることがわかる。
「現在、一番の心配事はアスカムのことだ。統合についてプレスリリースしたが、延期をどう説明するのか、頭が痛い」
7月下旬、東北...
それは、1枚の簡素なプレスリリースだった。
8月5日、東邦ホールディングス(以下、東邦)が、10月1日を予定していたアスカム(宮城県、菅野雅人社長)との経営統合を延期すると発表した。
「統合に関する事務的な諸手続きや両社間の諸制度の調整に時間を要しているため、経営統合の日程を変更することにいたしました」
合併に関する日程の延期自体は、この業界に限らず、決して珍しいことではない。また、08年度に医薬品卸業界を震撼させたメディセオ・パルタックホールディングスとアルフレッサホールディングスの合併発表と解消のようなインパクトもない。
しかし、延期の中身をよくよく覗いて見ると、東邦が極めて苦しい立場に置かれていることがわかる。
「現在、一番の心配事はアスカムのことだ。統合についてプレスリリースしたが、延期をどう説明するのか、頭が痛い」
7月下旬、東北地方
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