医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

薬剤経済学

バイオシミラーの経済学

第3回 FOB製剤の費用節減効果は限定的

2009年9月1日号

 生物学的製剤の発売後から研究開発投資を回収する時間の推移を正味現在価値NPVという概念でモデル化し、最低12年の市場独占が必要とするブランド製剤(BR)メーカーの論拠を提供したデューク大学のH.G.グラボウスキーは、制度が整い、〝ジェネリック〟生物学的製剤(GB)で出てきても一般の化学合成製剤のような節減をもたらさないと試算している。「ジェネリック・バイオロジクスの参入と競争」(マネイジリアル&ディシージョン・エコノミクス2007年7−8月)は、GB製剤の市場影響を計量的に推計する研究の草分けで、同年、議会でも過度な期待をするなと証言している。 一般のジェネリック製剤(GE)の参入を観察しながら、①GE1剤ではBR価格の90%だが、5剤で63%、10剤なら40%まで下がる参入数と価格の逆需要関数、②BRの市場規模が10%増すとGE参入数は4%増える正の関係、③発売までの固定費が10%...  生物学的製剤の発売後から研究開発投資を回収する時間の推移を正味現在価値NPVという概念でモデル化し、最低12年の市場独占が必要とするブランド製剤(BR)メーカーの論拠を提供したデューク大学のH.G.グラボウスキーは、制度が整い、〝ジェネリック〟生物学的製剤(GB)で出てきても一般の化学合成製剤のような節減をもたらさないと試算している。「ジェネリック・バイオロジクスの参入と競争」(マネイジリアル&ディシージョン・エコノミクス2007年7−8月)は、GB製剤の市場影響を計量的に推計する研究の草分けで、同年、議会でも過度な期待をするなと証言している。 一般のジェネリック製剤(GE)の参入を観察しながら、①GE1剤ではBR価格の90%だが、5剤で63%、10剤なら40%まで下がる参入数と価格の逆需要関数、②BRの市場規模が10%増すとGE参入数は4%増える正の関係、③発売までの固定費が10%増す

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence