世界の医薬品業界
より重要さ増す販売効率の改善
第29回
医薬評論家 五條正也
2009年8月15日号
7月末までに欧米の大手製薬会社の上半期決算がほぼ出揃った。そのなかで注目すべき点をいくつか挙げてみよう。◎08年上半期のユーロ高から、秋の金融危機で一転してユーロ安となったことにより、米国メーカーは欧州売上高の伸び率が、実際の現地通貨での伸び率より大幅に少ない製品が増えた。◎昨年まで好調だったバイオのリウマチ薬は、ワイスの「エンブレル」の海外売上高(北米以外)が08年上半期の36%増から5%増へ急速に伸びが鈍化した。アボットの「ヒュミラ」も08年同期の51%増から今期はドル高の影響もあって19%増に鈍化した。ヒュミラの米国売上高も、景気後退や自己負担増の影響で33%増から13%増へ鈍化した。ファイザーの腎細胞がん薬「スーテント」は米国売上高が▲2%となり、値上げ幅を下回って減収となった。◎ピークを過ぎた大型品では、例えばファイザーの「リピトール」は、米国売上...
7月末までに欧米の大手製薬会社の上半期決算がほぼ出揃った。そのなかで注目すべき点をいくつか挙げてみよう。◎08年上半期のユーロ高から、秋の金融危機で一転してユーロ安となったことにより、米国メーカーは欧州売上高の伸び率が、実際の現地通貨での伸び率より大幅に少ない製品が増えた。◎昨年まで好調だったバイオのリウマチ薬は、ワイスの「エンブレル」の海外売上高(北米以外)が08年上半期の36%増から5%増へ急速に伸びが鈍化した。アボットの「ヒュミラ」も08年同期の51%増から今期はドル高の影響もあって19%増に鈍化した。ヒュミラの米国売上高も、景気後退や自己負担増の影響で33%増から13%増へ鈍化した。ファイザーの腎細胞がん薬「スーテント」は米国売上高が▲2%となり、値上げ幅を下回って減収となった。◎ピークを過ぎた大型品では、例えばファイザーの「リピトール」は、米国売上高
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