薬価維持特例の「死角」で冷戦
先発品と後発品業界、水面下で広がる2つの予想
(株)薬新 井高恭彦
2009年7月1日号
今さら言うまでもないが、医療用医薬品は「公的医療保険」と「自由市場」が混在した世界にある。それだけに、薬価や流通を巡る議論は、常にバランスと調整を意識した巧妙な〝駆け引き〟が主流となり、「白か、黒か」、「右か、左か」を露骨に問う、二者択一のやり取りは、あえてしないのが不文律のようになっている。だが、中央社会保険医療協議会・薬価専門部会が6月3日に行った業界代表ヒアリングは違った。委員が二者択一で投げた質問に、業界代表がハッキリと回答を投げ返し、部会委員も傍聴者も一瞬息を飲んだ。
すでに報じられているが、とくに印象的だったのは、日本製薬工業協会の長谷川閑史副会長が「先発企業各社も、後発品使用促進に協力するか」(日本薬剤師会・山本信夫副会長)との質問に「答えはノー。新薬メーカーの社長として、それはできない」と切り替えした場面。もうひとつは...
今さら言うまでもないが、医療用医薬品は「公的医療保険」と「自由市場」が混在した世界にある。それだけに、薬価や流通を巡る議論は、常にバランスと調整を意識した巧妙な〝駆け引き〟が主流となり、「白か、黒か」、「右か、左か」を露骨に問う、二者択一のやり取りは、あえてしないのが不文律のようになっている。だが、中央社会保険医療協議会・薬価専門部会が6月3日に行った業界代表ヒアリングは違った。委員が二者択一で投げた質問に、業界代表がハッキリと回答を投げ返し、部会委員も傍聴者も一瞬息を飲んだ。
すでに報じられているが、とくに印象的だったのは、日本製薬工業協会の長谷川閑史副会長が「先発企業各社も、後発品使用促進に協力するか」(日本薬剤師会・山本信夫副会長)との質問に「答えはノー。新薬メーカーの社長として、それはできない」と切り替えした場面。もうひとつは日本
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