「草食系」アステラスの不振打開策
最善は国内市場シフト、タネは小粒でも武器にはなる
2009年7月1日号
「おい、大丈夫なのか?」と、山内健二、藤澤友吉両創業者の心配する声が、草葉の陰から聞こえてきそうな状況になってきた。
アステラス製薬が5月13日に公表した10年3月期の業績予想は、売上高こそ前年度比0.2%増の9680億円を確保するものの、営業損益以下の各利益はいずれも2期連続のマイナス成長を見込む。安易な予断は禁物だが、10年4月に控える薬価改定の影響を考えると11年3月期の業績についてもV字回復は期待し難い。これらの予測値と過去の実績をグラフ上にプロットしていくと、同社の収益力が08年3月期をピークに明らかに低下し、歯止めにも成功していない姿が浮かび上がってくる。
今や一般紙や週刊誌までもが取り上げるようになった医薬品業界の「2010年問題」。特許切れを迎える大型製品の埋め合わせが不十分なのは武田薬品やエーザイを含めて似たり寄ったりだが、アステラスの特徴は...
「おい、大丈夫なのか?」と、山内健二、藤澤友吉両創業者の心配する声が、草葉の陰から聞こえてきそうな状況になってきた。
アステラス製薬が5月13日に公表した10年3月期の業績予想は、売上高こそ前年度比0.2%増の9680億円を確保するものの、営業損益以下の各利益はいずれも2期連続のマイナス成長を見込む。安易な予断は禁物だが、10年4月に控える薬価改定の影響を考えると11年3月期の業績についてもV字回復は期待し難い。これらの予測値と過去の実績をグラフ上にプロットしていくと、同社の収益力が08年3月期をピークに明らかに低下し、歯止めにも成功していない姿が浮かび上がってくる。
今や一般紙や週刊誌までもが取り上げるようになった医薬品業界の「2010年問題」。特許切れを迎える大型製品の埋め合わせが不十分なのは武田薬品やエーザイを含めて似たり寄ったりだが、アステラスの特徴はこれ
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