医薬経済オンライン

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ドクターかでいのくすりの裏技

終わりのない「タミフル」問題

第16回

かでい伝次郎

2009年7月1日号

 今回のテーマは、一般名・リン酸オセルタミビル、言わずと知れたインフルエンザ治療薬「タミフル」だ。この薬は米ギリアド・サイエンス社が開発したものだ。この会社が、米国の元国防長官が会長を務めた会社だということで、製薬業界と軍事という、いわくありげな関係が話題を呼んだ。  05年11月には、日本で本剤を服用後に転落死したケースが報じられ、大きな社会問題となった。このタミフルとの関連が疑われる飛び降り・転落をはじめとした異常行動(神経精神症状)や睡眠中の突然死(これを〝薬害〟だと言っている学者は、突然死の原因を本剤の呼吸抑制作用によるものとしている)を俗に〝タミフル脳症〟という。この臨床単位の存在については学術的にはまだまだ争いのあるところだが、医薬品医療機器総合機構が本剤と異常行動死との間の因果関係を否定する判定を行ったことに訴訟も提起されてお...  今回のテーマは、一般名・リン酸オセルタミビル、言わずと知れたインフルエンザ治療薬「タミフル」だ。この薬は米ギリアド・サイエンス社が開発したものだ。この会社が、米国の元国防長官が会長を務めた会社だということで、製薬業界と軍事という、いわくありげな関係が話題を呼んだ。  05年11月には、日本で本剤を服用後に転落死したケースが報じられ、大きな社会問題となった。このタミフルとの関連が疑われる飛び降り・転落をはじめとした異常行動(神経精神症状)や睡眠中の突然死(これを〝薬害〟だと言っている学者は、突然死の原因を本剤の呼吸抑制作用によるものとしている)を俗に〝タミフル脳症〟という。この臨床単位の存在については学術的にはまだまだ争いのあるところだが、医薬品医療機器総合機構が本剤と異常行動死との間の因果関係を否定する判定を行ったことに訴訟も提起されており、

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