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DPC環境下の医療産業戦略

DPC別コストベンチマーク

第3回 調整係数廃止のインパクト

グローバルヘルス・コンサルティング会長 国際医療経済学者 アキよしかわ

2009年7月1日号

 現在、中央社会保険医療協議会では調整係数の廃止が議論されている。DPCを導入した病院は、病院ごとに異なる医療機関別係数が定められる。医療機関別係数には調整係数と機能評価係数の2つがある。機能評価係数はその病院の持つ高い病院機能に対して与えられるボーナス加算であり、調整係数は出来高からDPCへの移行で減収にならないように「前年度並みの収入確保」のために設定されたものだ。つまり、DPCで落ちこぼれないように「下駄を履かせてもらっている」のである。 この調整係数は、DPC制度を円滑に導入することを目的に、あくまでも過渡的な対策として、設けられた。当初の予定では、調整係数は10年に廃止とされていた。廃止に伴い、「現在の機能評価係数のみでは対応できていない病院機能の評価」を行うために、新たな「機能評価係数」を制定するとされていたが、それらの新たな機...  現在、中央社会保険医療協議会では調整係数の廃止が議論されている。DPCを導入した病院は、病院ごとに異なる医療機関別係数が定められる。医療機関別係数には調整係数と機能評価係数の2つがある。機能評価係数はその病院の持つ高い病院機能に対して与えられるボーナス加算であり、調整係数は出来高からDPCへの移行で減収にならないように「前年度並みの収入確保」のために設定されたものだ。つまり、DPCで落ちこぼれないように「下駄を履かせてもらっている」のである。 この調整係数は、DPC制度を円滑に導入することを目的に、あくまでも過渡的な対策として、設けられた。当初の予定では、調整係数は10年に廃止とされていた。廃止に伴い、「現在の機能評価係数のみでは対応できていない病院機能の評価」を行うために、新たな「機能評価係数」を制定するとされていたが、それらの新たな機能

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