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幻想だった「厚労省分割」構想

2009年7月1日号

 麻生太郎首相は5月15日の安心社会実現会議で、現在の厚生労働省を分割し、医療・年金・介護などを所管する「社会保障省」と、雇用や少子化などを担当する「国民生活省」を新設すべきとの考えを表明した。有識者委員の渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長の主張に賛同した首相が厚労省を2つに分けるだけでなく、内閣府がやっている少子化、男女共同参画を取り込んだ再編話へと発展した。 そして、5月19日の経済財政諮問会議で、麻生首相は厚労省の分割案を検討するよう与謝野馨財務・金融・経済財政相に指示した。背景には、旧厚生省と旧労働省を統合した巨大官庁の非効率な縦割り行政への国民からの強い批判があった。首相は組織を分割し機動性を高めることで、国民の安心の向上につなげることを狙ったと言われていたが、この構想はまさに春の夢幻となって消え去った。 定額給付金の支給、高速道路料金...  麻生太郎首相は5月15日の安心社会実現会議で、現在の厚生労働省を分割し、医療・年金・介護などを所管する「社会保障省」と、雇用や少子化などを担当する「国民生活省」を新設すべきとの考えを表明した。有識者委員の渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長の主張に賛同した首相が厚労省を2つに分けるだけでなく、内閣府がやっている少子化、男女共同参画を取り込んだ再編話へと発展した。 そして、5月19日の経済財政諮問会議で、麻生首相は厚労省の分割案を検討するよう与謝野馨財務・金融・経済財政相に指示した。背景には、旧厚生省と旧労働省を統合した巨大官庁の非効率な縦割り行政への国民からの強い批判があった。首相は組織を分割し機動性を高めることで、国民の安心の向上につなげることを狙ったと言われていたが、この構想はまさに春の夢幻となって消え去った。 定額給付金の支給、高速道路料金の

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