From Local to Global 私と公衆衛生
政治家と役人の危うい関係
第9回
国際医療福祉大学副学長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)
2009年7月1日号
厚生労働省の局長が逮捕されるという状況を受けて、編集部から「政治家と役人をテーマに書いてほしい」との依頼があった。いつかは書こうと思っていたが、この機会に私の体験を披露し、政治家と役人の関係について、理解していただきたい。
国の立法府は国会だが、現実には法律の9割が政府提案、つまり官僚が作った内閣法だ。
以前、この欄で「カルタヘナ議定書」の話題を書いたことがある(09年2月1日号)。カルタヘナ議定書とは、遺伝子組換え生物を安全性の観点から規制するために、00年1月に国連で採択された。日本もこれを批准するために、02年夏に国内法の整備に取りかかった。当時、環境省の自然環境局長になっていた私は、その国内法の整備の責任者になったのだ。
条約の批准日までにカルタヘナ議定書に基づく国内法を整備しなければならない。だが、その法案の国会提出に当たって、農...
厚生労働省の局長が逮捕されるという状況を受けて、編集部から「政治家と役人をテーマに書いてほしい」との依頼があった。いつかは書こうと思っていたが、この機会に私の体験を披露し、政治家と役人の関係について、理解していただきたい。
国の立法府は国会だが、現実には法律の9割が政府提案、つまり官僚が作った内閣法だ。
以前、この欄で「カルタヘナ議定書」の話題を書いたことがある(09年2月1日号)。カルタヘナ議定書とは、遺伝子組換え生物を安全性の観点から規制するために、00年1月に国連で採択された。日本もこれを批准するために、02年夏に国内法の整備に取りかかった。当時、環境省の自然環境局長になっていた私は、その国内法の整備の責任者になったのだ。
条約の批准日までにカルタヘナ議定書に基づく国内法を整備しなければならない。だが、その法案の国会提出に当たって、農水族
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録