結局は長期収載品で「袋小路」に
薬価維持特例の「代償」はやはり薬価下げ
2009年6月15日号
6月3日夕刻、厚生労働省9階にある省議室。大臣室と同じ青緑色の絨毯が敷かれている省内では最も格式の高い部屋に、日米欧の業界団体首脳が座し、閣僚の到着を待っていた。まもなく「革新的創薬等のための官民対話」が始まろうとしていた。
業界団体首脳は、その日の朝、同じ厚労省17階の会議室にも姿をみせていた。中央社会保険医療協議会・薬価専門部会でのヒアリングに出席し、自ら提案する「薬価維持特例」の導入に向け、中医協委員を説得していた。朝から続くPRの最後を締め括るのは、官民対話で舛添要一厚労相に直談判することだった。
「患者に新薬を早く届けるために」「創薬型バイオベンチャーの研究開発投資も早く回収できる」
薬価維持特例の導入による効果を訴える業界団体首脳。一通り話を聞いた舛添厚労相が口を開いた。
「皆さんの提案は理解できる。しかし、コストが高くなり薬...
6月3日夕刻、厚生労働省9階にある省議室。大臣室と同じ青緑色の絨毯が敷かれている省内では最も格式の高い部屋に、日米欧の業界団体首脳が座し、閣僚の到着を待っていた。まもなく「革新的創薬等のための官民対話」が始まろうとしていた。
業界団体首脳は、その日の朝、同じ厚労省17階の会議室にも姿をみせていた。中央社会保険医療協議会・薬価専門部会でのヒアリングに出席し、自ら提案する「薬価維持特例」の導入に向け、中医協委員を説得していた。朝から続くPRの最後を締め括るのは、官民対話で舛添要一厚労相に直談判することだった。
「患者に新薬を早く届けるために」「創薬型バイオベンチャーの研究開発投資も早く回収できる」
薬価維持特例の導入による効果を訴える業界団体首脳。一通り話を聞いた舛添厚労相が口を開いた。
「皆さんの提案は理解できる。しかし、コストが高くなり薬剤費
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