医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

練り直し迫られる新製品戦略

第27回

医薬評論家 五條正也

2009年6月15日号

 ついに、欧州医薬品庁(EMEA)が動いた。異性体の創製で知られる、米国のセプラコール社が承認申請していた睡眠薬「エスゾピクロン」(日本名アモバンのS異性体)について今年4月、EMEAは「新規の有効成分」として認めないと通知したのだ。2年ほど前から、EMEAがそのような方向性に進むことは示唆されていたが、申請は受理されており、昨年10月にはCHMP(外部の諮問委員会)が承認を支持していた。  07年9月には、グラクソ・スミスクラインが同剤の販売権(日本、北米を除く)を初期費用2000万ドルで獲得しており、最大1億5500万ドルのマイルストーンを支払うことになっていたが、承認拒否によって契約は解消され、セプラコールは申請を取り下げた。  EU諸国では、抗アレルギー剤「クラリチン」の異性体である「クラリネックス」(これもセプラコール創製)やPPI「ロセック」...  ついに、欧州医薬品庁(EMEA)が動いた。異性体の創製で知られる、米国のセプラコール社が承認申請していた睡眠薬「エスゾピクロン」(日本名アモバンのS異性体)について今年4月、EMEAは「新規の有効成分」として認めないと通知したのだ。2年ほど前から、EMEAがそのような方向性に進むことは示唆されていたが、申請は受理されており、昨年10月にはCHMP(外部の諮問委員会)が承認を支持していた。  07年9月には、グラクソ・スミスクラインが同剤の販売権(日本、北米を除く)を初期費用2000万ドルで獲得しており、最大1億5500万ドルのマイルストーンを支払うことになっていたが、承認拒否によって契約は解消され、セプラコールは申請を取り下げた。  EU諸国では、抗アレルギー剤「クラリチン」の異性体である「クラリネックス」(これもセプラコール創製)やPPI「ロセック」の

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