医薬経済オンライン

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薬剤経済学

高額薬剤の給付管理

第13回 末期プレミアム制度の初期評価

2009年6月15日号

 英NICE(国立医療技術評価機構)は3月、切開不能、転移性の消化管間質腫瘍(GIST)に対する「スニチニブ」のNHS使用を、「推奨しない勧告をしたくはない」と原案をまとめ、意見を募った。臨床的に有効だが、最初のサイクル分を無料提供する値下げでは、経済学的評価をクリアできない。腎細胞がん適応は、この〝譲歩〟で推奨勧告になったが、GISTでは足りない。 しかし、NICE評価委員会は、ファイザーの当初分析で改善可能な領域を具体的に挙げた。拒否勧告にしない道筋の示唆だ。稀な疾患の末期状態で延命を実現する高額薬剤の新しい評価指針は、「費用効果的でない」と切り捨てて終わりにする応対の修正でもある。指摘に沿った見直しと最新の臨床試験結果を加えたデータを元に、5月28日、評価委員会はスーテントのGIST受け入れに結論を変える勧告案をまとめた。 抗がん剤の利用を経済学的観点から拒...  英NICE(国立医療技術評価機構)は3月、切開不能、転移性の消化管間質腫瘍(GIST)に対する「スニチニブ」のNHS使用を、「推奨しない勧告をしたくはない」と原案をまとめ、意見を募った。臨床的に有効だが、最初のサイクル分を無料提供する値下げでは、経済学的評価をクリアできない。腎細胞がん適応は、この〝譲歩〟で推奨勧告になったが、GISTでは足りない。 しかし、NICE評価委員会は、ファイザーの当初分析で改善可能な領域を具体的に挙げた。拒否勧告にしない道筋の示唆だ。稀な疾患の末期状態で延命を実現する高額薬剤の新しい評価指針は、「費用効果的でない」と切り捨てて終わりにする応対の修正でもある。指摘に沿った見直しと最新の臨床試験結果を加えたデータを元に、5月28日、評価委員会はスーテントのGIST受け入れに結論を変える勧告案をまとめた。 抗がん剤の利用を経済学的観点から拒否

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