「優等生」楽天が渡る危ない橋
闘志燃やしたOTC薬ネット販売とは裏腹な実情
2009年6月1日号
今や死語に近くなった「ヒルズ族」のなかで、唯一メッキが剥がれていない生き残りと言えば、楽天グループ率いる三木谷浩史氏だろう。新自由主義の熱波に乗って世間を騒がせた堀江貴文、村上世彰の両氏らが表舞台から消えた今も、三木谷氏だけはほぼ無傷で生き延びた。プロ野球リーグへの新規参入、東京放送(TBS)株買い占めによる放送事業への食指など、04〜05年当時に見せた攻めの姿勢こそ鳴りを潜めたが、最近もOTC薬の通信販売規制を巡って「顔も声もデカい」などと嘯きながら、厚生労働省で大立ち回りを演じたことは記憶に新しい。
三木谷氏の「既得権益に対して人一倍闘志を燃やす」(本人談)言動は、無論、それ自体は非難されるものではない。新しい時代を切り開いてきた過去の傑物にも、等しく備わっていた性格と言えよう。だが、上場企業の経営者という観点から冷静に眺めると、い...
今や死語に近くなった「ヒルズ族」のなかで、唯一メッキが剥がれていない生き残りと言えば、楽天グループ率いる三木谷浩史氏だろう。新自由主義の熱波に乗って世間を騒がせた堀江貴文、村上世彰の両氏らが表舞台から消えた今も、三木谷氏だけはほぼ無傷で生き延びた。プロ野球リーグへの新規参入、東京放送(TBS)株買い占めによる放送事業への食指など、04〜05年当時に見せた攻めの姿勢こそ鳴りを潜めたが、最近もOTC薬の通信販売規制を巡って「顔も声もデカい」などと嘯きながら、厚生労働省で大立ち回りを演じたことは記憶に新しい。
三木谷氏の「既得権益に対して人一倍闘志を燃やす」(本人談)言動は、無論、それ自体は非難されるものではない。新しい時代を切り開いてきた過去の傑物にも、等しく備わっていた性格と言えよう。だが、上場企業の経営者という観点から冷静に眺めると、いささ
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