医薬経済オンライン

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「ドラッグラグ」で思わぬ恩恵

米国から2年遅れの発売で充実する「チャンピックス」の安全対策

(株)薬新 井高恭彦

2009年5月15日号

 日本初の経口禁煙補助剤として08年5月8日に発売された「チャンピックス」(一般名=バレニクリン酒石酸塩)で、因果関係が否定できない精神・神経系の重篤な有害事象があった。米国(販売名チャンティックス)では、日本より2年前に発売され、その後、同様の有害事象が新聞各紙で大々的に報道されたが、日本では取り上げられることさえ少ない。  米ファイザーが09年1月にまとめた市販直後調査結果によると、推定使用患者約6万人中、精神・神経障害の重篤な有害事象は23例38件。もともと基礎疾患として統合失調症やうつ病を抱えている患者で発現しているケースも複数あった。しかし、今のところ、行政、メーカーが新たなアクションを起こす気配はない。実際、発現率はわずか0.038%。「少ないから」と言ってしまえばそれまでだが、静観している理由はそれだけではない。米国と日本で起きた販売後の出...  日本初の経口禁煙補助剤として08年5月8日に発売された「チャンピックス」(一般名=バレニクリン酒石酸塩)で、因果関係が否定できない精神・神経系の重篤な有害事象があった。米国(販売名チャンティックス)では、日本より2年前に発売され、その後、同様の有害事象が新聞各紙で大々的に報道されたが、日本では取り上げられることさえ少ない。  米ファイザーが09年1月にまとめた市販直後調査結果によると、推定使用患者約6万人中、精神・神経障害の重篤な有害事象は23例38件。もともと基礎疾患として統合失調症やうつ病を抱えている患者で発現しているケースも複数あった。しかし、今のところ、行政、メーカーが新たなアクションを起こす気配はない。実際、発現率はわずか0.038%。「少ないから」と言ってしまえばそれまでだが、静観している理由はそれだけではない。米国と日本で起きた販売後の出来事

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