医薬経済オンライン

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最大の問題は組織の思考停止

武田薬品、偉大なトップと現場の距離拡がる

2009年5月1日号

「行間を読み取ってください」——。そう言われたある記者は我が耳を疑った。検察相手の事件取材ならいざ知らず、日本を代表する上場製薬企業の広報対応が、これだったからだ。「どんな制限があるにせよ、この回答はおかしいでしょう。どこを見て仕事をしているんだと思いましたよ」。ベテラン記者をして憤懣やるかたない気持ちにさせた企業とは、ほかでもない、国内最大手の武田薬品だ。  間もなく発表になる同社の09年3月期決算は、売上高こそ1兆5600億円前後と18年連続の増収を確保できそうなものの、営業利益は北米事業の再編・子会社化に伴う研究開発費の増加を理由に2期続けての減益予想。大枚を叩いて手に入れた期待の糖尿病薬「SYR—322」はFDA(米食品医薬品局)から審査要件の不備を指摘され、長谷川閑史社長が掲げた「がん領域で世界トップ3に入る」との目標も、今年に入って相次いだメ... 「行間を読み取ってください」——。そう言われたある記者は我が耳を疑った。検察相手の事件取材ならいざ知らず、日本を代表する上場製薬企業の広報対応が、これだったからだ。「どんな制限があるにせよ、この回答はおかしいでしょう。どこを見て仕事をしているんだと思いましたよ」。ベテラン記者をして憤懣やるかたない気持ちにさせた企業とは、ほかでもない、国内最大手の武田薬品だ。  間もなく発表になる同社の09年3月期決算は、売上高こそ1兆5600億円前後と18年連続の増収を確保できそうなものの、営業利益は北米事業の再編・子会社化に伴う研究開発費の増加を理由に2期続けての減益予想。大枚を叩いて手に入れた期待の糖尿病薬「SYR—322」はFDA(米食品医薬品局)から審査要件の不備を指摘され、長谷川閑史社長が掲げた「がん領域で世界トップ3に入る」との目標も、今年に入って相次いだメガ

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