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2009年5月1日号

疾患認知へ「動ける人間」が動く辻邦夫事務局長 ある患者の例だ。 はじめは、手足に違和感を覚えたことだった。それから、体の疲労感が抜けなくなり、ものにつまずきやすくなった。次第に日常生活に支障が出始め、ついにペットボトルのキャップが開けられない状態に陥った。「一体、自分の身に何が起こったのか」 整形外科を受診しても確定診断は下されない。いくつかの病院をまわって、ようやく受けた診断名が「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」(CIDP)だった。 CIDPは、国内の患者数がわずか2400人といわれている稀有な原因不明の疾患だ。重症になると四肢麻痺などの障害が起きる。CIDPは、発症の原因を探るための研究費を国が補助する「難治性疾患克服治療事業」の130疾患のうちのひとつ。現在研究が進められているものの、発症のメカニズムはわかっておらず、難治性CIDPには有効な... 疾患認知へ「動ける人間」が動く辻邦夫事務局長 ある患者の例だ。 はじめは、手足に違和感を覚えたことだった。それから、体の疲労感が抜けなくなり、ものにつまずきやすくなった。次第に日常生活に支障が出始め、ついにペットボトルのキャップが開けられない状態に陥った。「一体、自分の身に何が起こったのか」 整形外科を受診しても確定診断は下されない。いくつかの病院をまわって、ようやく受けた診断名が「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」(CIDP)だった。 CIDPは、国内の患者数がわずか2400人といわれている稀有な原因不明の疾患だ。重症になると四肢麻痺などの障害が起きる。CIDPは、発症の原因を探るための研究費を国が補助する「難治性疾患克服治療事業」の130疾患のうちのひとつ。現在研究が進められているものの、発症のメカニズムはわかっておらず、難治性CIDPには有効な治

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