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絶望を覚える薬価制度改革論議

2009年5月1日号

 3月18日の中医協薬価専門部会。当日の議題は「特許期間中の新薬の薬価改定方式について」が実質的に唯一のものだった。久々の薬価制度改革についての議論が聞けると期待をもって楽しみに傍聴した。だが、残念ながら、その期待は見事に裏切られた。製薬業界が昨年12月に提案した「特許・再審査期間中の新薬の薬価を維持する薬価維持特例」について議論がまったく噛み合なかったからだ。 筆者はこれまでほとんどの薬価専門部会を傍聴してきたが、中医協での最悪の薬価制度論議だった。なぜこのような事態になったのか、その原因と背景を、岡目との批判はあろうが、考察したい。 まず業界提案の改革案自体、極めて我田引水的で特定の大手企業だけに都合のいい案なのではないかという点だ。当日の最後に遠藤久夫部会長が一委員としての発言と断りながら、次のような趣旨の意見を述べた。「業界提案には、...  3月18日の中医協薬価専門部会。当日の議題は「特許期間中の新薬の薬価改定方式について」が実質的に唯一のものだった。久々の薬価制度改革についての議論が聞けると期待をもって楽しみに傍聴した。だが、残念ながら、その期待は見事に裏切られた。製薬業界が昨年12月に提案した「特許・再審査期間中の新薬の薬価を維持する薬価維持特例」について議論がまったく噛み合なかったからだ。 筆者はこれまでほとんどの薬価専門部会を傍聴してきたが、中医協での最悪の薬価制度論議だった。なぜこのような事態になったのか、その原因と背景を、岡目との批判はあろうが、考察したい。 まず業界提案の改革案自体、極めて我田引水的で特定の大手企業だけに都合のいい案なのではないかという点だ。当日の最後に遠藤久夫部会長が一委員としての発言と断りながら、次のような趣旨の意見を述べた。「業界提案には、医

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