「日本版FDA」はどうなった?
薬事行政改革、空騒ぎの1年
2009年4月15日号
あの〝熱〟は何だったのか。昨年4月だから、ちょうど1年前のことだ。自民党の「薬事政策のあり方検討会」が提言をまとめた。「日本版FDAをつくりたい」 大村秀章医療委員長(当時)は、米国の食品医薬品局(FDA)になぞらえて、「医薬品庁」構想をぶち上げた。薬害C型肝炎の問題が政権を揺るがした直後。自民党としても、失地回復のため、強いメッセージが必要だった。 硬直化した官僚組織に政治主導でメスを入れる。そんなイメージを醸す「日本版FDA」は、国民・マスコミ向けのアピールにうってつけだった。 提言の内容をおさらいする。医薬品庁を設ける意義について、大きく2つの理由を挙げている。 ひとつは、規制部門と振興部門の分離。具体的には、厚生労働省の医薬食品局が医薬品の承認や安全対策を担う。その一方で、医政局経済課が医薬品産業の振興を担う。規制と振興が厚労省...
あの〝熱〟は何だったのか。昨年4月だから、ちょうど1年前のことだ。自民党の「薬事政策のあり方検討会」が提言をまとめた。「日本版FDAをつくりたい」 大村秀章医療委員長(当時)は、米国の食品医薬品局(FDA)になぞらえて、「医薬品庁」構想をぶち上げた。薬害C型肝炎の問題が政権を揺るがした直後。自民党としても、失地回復のため、強いメッセージが必要だった。 硬直化した官僚組織に政治主導でメスを入れる。そんなイメージを醸す「日本版FDA」は、国民・マスコミ向けのアピールにうってつけだった。 提言の内容をおさらいする。医薬品庁を設ける意義について、大きく2つの理由を挙げている。 ひとつは、規制部門と振興部門の分離。具体的には、厚生労働省の医薬食品局が医薬品の承認や安全対策を担う。その一方で、医政局経済課が医薬品産業の振興を担う。規制と振興が厚労省に同
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