医薬経済オンライン

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「頭のよくなる薬」利用促す学者たち

向精神薬で認知機能強化、コーヒーや食事と同じ?

医療ジャーナリスト 粥川準二

2009年4月15日号

 昨年暮れ、著名な脳神経科学者や生命倫理学者らが合同で、「認知エンハンスメント」の「責任ある利用」を呼びかける論評を発表し、静かな話題となっている。「認知エンハンスメント」とは、記憶力や集中力を強化することだが、多くの場合、医薬品を使ってそれを行うことを意味する。 具体的には、「リタリン」(一般名=メチルフェニデート)や「アデラル」(アンフェタミン)、「プロヴィジル」(モダフィニル)といった、いわゆる向精神薬を〝非医療的〟な目的で使うことだ。そうした医薬品を、「スマート・ドラッグ」とか「頭のよくなる薬」、あるいは「認知強化薬」と呼ぶこともある。 この論評は、そうした医薬品の全面的な禁止ではなく、広範な調査や規制の検討を前提とした「責任ある利用」を呼びかけたことから、多くの反応を呼び起こした。著者は、脳神経科学者マイケル・ガザニガ氏や脳神...  昨年暮れ、著名な脳神経科学者や生命倫理学者らが合同で、「認知エンハンスメント」の「責任ある利用」を呼びかける論評を発表し、静かな話題となっている。「認知エンハンスメント」とは、記憶力や集中力を強化することだが、多くの場合、医薬品を使ってそれを行うことを意味する。 具体的には、「リタリン」(一般名=メチルフェニデート)や「アデラル」(アンフェタミン)、「プロヴィジル」(モダフィニル)といった、いわゆる向精神薬を〝非医療的〟な目的で使うことだ。そうした医薬品を、「スマート・ドラッグ」とか「頭のよくなる薬」、あるいは「認知強化薬」と呼ぶこともある。 この論評は、そうした医薬品の全面的な禁止ではなく、広範な調査や規制の検討を前提とした「責任ある利用」を呼びかけたことから、多くの反応を呼び起こした。著者は、脳神経科学者マイケル・ガザニガ氏や脳神経

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