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眺望 医薬街道

かかりつけ薬剤師をさらに評価する制度を

近藤正觀

2017年5月1日号

 厚生労働省は4月17日、「高齢者医薬品適正使用検討会」を立ち上げ、高齢者の薬物療法についての見直しを始めた。高齢化の急速な進展により高齢者の多剤投与(ポリファーマシー)に伴う副作用が頻発しているからだ。高齢者は生理機能の衰えによって、体内の薬物動態(吸収・代謝・排泄)スピードが遅くなり、有効成分も長く体内にとどまるようになる。その結果、降圧薬による血圧の下がりすぎ、利尿剤による脱水、糖尿病薬による低血糖など当然の薬理作用が過度に起きる場合が多い。 医薬品の添付文書情報は単品単位の情報として記載されているが、複数薬剤を併用した場合の注意喚起が十分行われているとは言えない。75歳以上の患者の平均罹患疾病は3疾病で、平均薬剤種類数は6薬剤と報告されている。しかし、高齢者の医療機関への受診は1.3〜2.5軒と、複数の医療機関を受診している実態がある...  厚生労働省は4月17日、「高齢者医薬品適正使用検討会」を立ち上げ、高齢者の薬物療法についての見直しを始めた。高齢化の急速な進展により高齢者の多剤投与(ポリファーマシー)に伴う副作用が頻発しているからだ。高齢者は生理機能の衰えによって、体内の薬物動態(吸収・代謝・排泄)スピードが遅くなり、有効成分も長く体内にとどまるようになる。その結果、降圧薬による血圧の下がりすぎ、利尿剤による脱水、糖尿病薬による低血糖など当然の薬理作用が過度に起きる場合が多い。 医薬品の添付文書情報は単品単位の情報として記載されているが、複数薬剤を併用した場合の注意喚起が十分行われているとは言えない。75歳以上の患者の平均罹患疾病は3疾病で、平均薬剤種類数は6薬剤と報告されている。しかし、高齢者の医療機関への受診は1.3〜2.5軒と、複数の医療機関を受診している実態がある。複

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