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医政羅針盤

「働き方ビジョン」報告書の実現可能性

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2017年5月1日号

 4月6日、厚生労働省に設けられていた「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の報告書が公表された。この検討会は、発足当初から何かと話題となっていた。厚労省ではそれまで「医療従事者の需給に関する検討会」の「医師需給分科会」において議論が進められていたものの、同分科会が中断するかたちで、塩崎恭久厚労相肝煎りの私的検討会としてスタートした経緯があるからだ。 正式な審議会や検討会とは別の議論の場が突如として設置され、政府のなかでの検討の流れが複線化したり、議論の統一性や整合性を欠いたりするという事態は、今回の例に限らず、最近しばしば発生する問題である。組織上の関係性も十分整理されていないと、いったいどこで誰がどういう責任のもとに議論しているのかも不明確となり、政策の検討に混乱をもたらすことにさえなりかねない。 今回...  4月6日、厚生労働省に設けられていた「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の報告書が公表された。この検討会は、発足当初から何かと話題となっていた。厚労省ではそれまで「医療従事者の需給に関する検討会」の「医師需給分科会」において議論が進められていたものの、同分科会が中断するかたちで、塩崎恭久厚労相肝煎りの私的検討会としてスタートした経緯があるからだ。 正式な審議会や検討会とは別の議論の場が突如として設置され、政府のなかでの検討の流れが複線化したり、議論の統一性や整合性を欠いたりするという事態は、今回の例に限らず、最近しばしば発生する問題である。組織上の関係性も十分整理されていないと、いったいどこで誰がどういう責任のもとに議論しているのかも不明確となり、政策の検討に混乱をもたらすことにさえなりかねない。 今回の報

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