医薬経済オンライン

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医薬経済気象台

強まる景気の先行き不安

―気になる懸念要因の行方―

2017年5月1日号

 日本を取り巻く政治・経済情勢は、緊迫の度を強めてきた。懸念要因とされてきた問題が動き出しているためだ。政治では、中東と東アジアで緊張感が格段に高まっている。また、EUの行方に大きく影響しかねないフランス大統領選挙は4人の混戦、4月23日の投票では決まらず、5月7日の決選投票にもつれ込んだ。経済では、米国経済に頭打ちの気配が感じられる。為替市場では円高の動きが強まる気配にある。また、国内だけに限れば、人手不足が景気回復の手枷足枷になることが明らかになってきた。 国際政治でとくに注目されるのが、中東情勢と北朝鮮問題だ。過去、米国の保護主義政策が世界経済の悪化をもたらし、結果として戦火につながった経験があるだけに、トランプ政権の強い保護主義政策を懸念する意見は多い。ただ、現在の緊張は過去とは異なり、米国の覇権が否定されることに、米国自身が我慢...  日本を取り巻く政治・経済情勢は、緊迫の度を強めてきた。懸念要因とされてきた問題が動き出しているためだ。政治では、中東と東アジアで緊張感が格段に高まっている。また、EUの行方に大きく影響しかねないフランス大統領選挙は4人の混戦、4月23日の投票では決まらず、5月7日の決選投票にもつれ込んだ。経済では、米国経済に頭打ちの気配が感じられる。為替市場では円高の動きが強まる気配にある。また、国内だけに限れば、人手不足が景気回復の手枷足枷になることが明らかになってきた。 国際政治でとくに注目されるのが、中東情勢と北朝鮮問題だ。過去、米国の保護主義政策が世界経済の悪化をもたらし、結果として戦火につながった経験があるだけに、トランプ政権の強い保護主義政策を懸念する意見は多い。ただ、現在の緊張は過去とは異なり、米国の覇権が否定されることに、米国自身が我慢でき

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