医薬経済オンライン

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光明はある「仏企業」エスエス製薬

自動車用ランプ業績に先例、市場環境も追い風

2017年5月1日号

 今から90年前の1927年、ОТC薬老舗のエスエス製薬は「株式会社瓢箪屋薬房」として法人登記を行った。昭和初期に家内工業的な漢方薬局から近代的な製薬企業へと衣替えしたこの会社が、やがて平成末期に至りフランス系外資企業の一員になろうとは、未来学者も予想しなかった変化かと思われる。だが何よりの驚きは、これらは、同社自身が積極的に望んだ帰結ではないという点にある。 通常、経営に主体的かつ戦略的な意志の発露が欠けた場合、激しい企業間競争と事業環境の変化を前に近視眼的な対応を重ねて、やがて市場からの退場を迫られることが多い。親会社がころころと変わる場合はなおさらだ。 エスエス製薬がその転落を免れたのは、ОТC薬という使える薬効成分がほぼ限定されるなかにあっても新規性・革新性に秀でた製品をおよそ10年刻みで発売することに成功し、しかもそれを、流通や小売り...  今から90年前の1927年、ОТC薬老舗のエスエス製薬は「株式会社瓢箪屋薬房」として法人登記を行った。昭和初期に家内工業的な漢方薬局から近代的な製薬企業へと衣替えしたこの会社が、やがて平成末期に至りフランス系外資企業の一員になろうとは、未来学者も予想しなかった変化かと思われる。だが何よりの驚きは、これらは、同社自身が積極的に望んだ帰結ではないという点にある。 通常、経営に主体的かつ戦略的な意志の発露が欠けた場合、激しい企業間競争と事業環境の変化を前に近視眼的な対応を重ねて、やがて市場からの退場を迫られることが多い。親会社がころころと変わる場合はなおさらだ。 エスエス製薬がその転落を免れたのは、ОТC薬という使える薬効成分がほぼ限定されるなかにあっても新規性・革新性に秀でた製品をおよそ10年刻みで発売することに成功し、しかもそれを、流通や小売りと組

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