医薬経済オンライン

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胆力問われる沢井の「米国経営」

死屍累々の日本企業から「学べるか」

2017年5月15日号

 大きな買い物をする際の心理は、個人であっても法人であっても大して変らない。購買対象がなかなか市場に出回らない“レア物”であった際には、ネットオークションの例を指摘するまでもなく、高揚してついつい冷静さを見失ってしまいがちである。先月20日、米の老舗医薬品メーカーのアップシャー・スミス・ラボラトリーズ(USL)の後発品部門を約1155億円で買収すると発表した沢井製薬が抱く感情も、似たようなものではないか。 沢井によれば、後発品部門自体の買収費用とは別に、20.5億円のアドバイザリー費用が別途発生するとのことで、これらを合わせた全費用を沢井では、手元資金と金融機関からの借入金によって賄う予定としている。10兆円を超える規模のM&Aがすでに珍しくないグローバル経済の奔流と比較すると、小さな渦のような事業の譲渡・譲受劇ではあるが、むろん、沢井にとっては...  大きな買い物をする際の心理は、個人であっても法人であっても大して変らない。購買対象がなかなか市場に出回らない“レア物”であった際には、ネットオークションの例を指摘するまでもなく、高揚してついつい冷静さを見失ってしまいがちである。先月20日、米の老舗医薬品メーカーのアップシャー・スミス・ラボラトリーズ(USL)の後発品部門を約1155億円で買収すると発表した沢井製薬が抱く感情も、似たようなものではないか。 沢井によれば、後発品部門自体の買収費用とは別に、20.5億円のアドバイザリー費用が別途発生するとのことで、これらを合わせた全費用を沢井では、手元資金と金融機関からの借入金によって賄う予定としている。10兆円を超える規模のM&Aがすでに珍しくないグローバル経済の奔流と比較すると、小さな渦のような事業の譲渡・譲受劇ではあるが、むろん、沢井にとっては創

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