医薬経済オンライン

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禁煙後進国らしい政府与党の「論争」

根回しできず屈した塩崎厚労相の受動喫煙防止策

2017年6月1日号

 一定面積以下の飲食店は「喫煙」や「分煙」を表示すれば喫煙を認める──。 混乱が続く受動喫煙の防止策を巡っては、自民党の規制慎重派の主張を採り入れた内容で決着する見通しとなっている。塩崎恭久厚生労働相の主導で規制強化をめざしてきた厚労省だが、慎重派に押し切られそうな雲行きだ。20年の東京五輪・パラリンピックは、10年来の「脱・たばこ」の理念が途切れる五輪となりかねない。 5月15日夕。受動喫煙防止策を議論した自民党厚労部会は、案をまとめられずに終わった。終了後、渡嘉敷奈緒美部会長と部屋に残った田村憲久前厚労相は、苛立ちを込めて塩崎氏に譲歩を迫った。「厚労省案で進めるのは無理です。自民党内をまとめられなければ、(健康増進法)改正案は提出できない。党は努力していることを大臣も理解してほしい」 今の日本の受動喫煙規制は努力義務にとどまるが、国際オリン...  一定面積以下の飲食店は「喫煙」や「分煙」を表示すれば喫煙を認める──。 混乱が続く受動喫煙の防止策を巡っては、自民党の規制慎重派の主張を採り入れた内容で決着する見通しとなっている。塩崎恭久厚生労働相の主導で規制強化をめざしてきた厚労省だが、慎重派に押し切られそうな雲行きだ。20年の東京五輪・パラリンピックは、10年来の「脱・たばこ」の理念が途切れる五輪となりかねない。 5月15日夕。受動喫煙防止策を議論した自民党厚労部会は、案をまとめられずに終わった。終了後、渡嘉敷奈緒美部会長と部屋に残った田村憲久前厚労相は、苛立ちを込めて塩崎氏に譲歩を迫った。「厚労省案で進めるのは無理です。自民党内をまとめられなければ、(健康増進法)改正案は提出できない。党は努力していることを大臣も理解してほしい」 今の日本の受動喫煙規制は努力義務にとどまるが、国際オリンピッ

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