医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

薬剤経済学

疾患リスクを軽減する新技術の価値③

第3回 CEAに拠らない評価法

2017年6月1日号

 治療法が要する正味の総費用と、獲得できる質調整生存年(QALY)の関係を見るオーソドックスな経済的評価法、費用対効果分析は、多発性硬化症用薬は価格に見合う便益を提供していないとの結論を繰り返し報告してきた。だが、薬剤の価値の全容をつかむ包括的なアプローチによれば、消費者余剰が製薬会社の収益を凌駕しており、価値は高いと反論する研究を、2回(5月1日、15日号)にわたって紹介した。 ダリアス・ラクダワラらによる「医療イノベーションの保険価値」は、具体例の分析の基礎をなす経済的モデルを論じている。NBERワーキング・ペーパー(2016年3月)で示した概念を練り直し、ジャーナル・オブ・パブリック・エコノミクス2017年1月で展開した。とりわけ高額な新技術の価値を積極的に擁護し、保険によるアクセス確保のメリットは代えがたいと説き、利用制限を批判...  治療法が要する正味の総費用と、獲得できる質調整生存年(QALY)の関係を見るオーソドックスな経済的評価法、費用対効果分析は、多発性硬化症用薬は価格に見合う便益を提供していないとの結論を繰り返し報告してきた。だが、薬剤の価値の全容をつかむ包括的なアプローチによれば、消費者余剰が製薬会社の収益を凌駕しており、価値は高いと反論する研究を、2回(5月1日、15日号)にわたって紹介した。 ダリアス・ラクダワラらによる「医療イノベーションの保険価値」は、具体例の分析の基礎をなす経済的モデルを論じている。NBERワーキング・ペーパー(2016年3月)で示した概念を練り直し、ジャーナル・オブ・パブリック・エコノミクス2017年1月で展開した。とりわけ高額な新技術の価値を積極的に擁護し、保険によるアクセス確保のメリットは代えがたいと説き、利用制限を批判する

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence