医薬経済オンライン

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化学構造式から薬剤師が考えるクスリ

エボラで注目されたファビピラビル

第9回

医化学創薬代表取締役 伊藤勝彦

2017年6月1日号

 エボラウイルス(エボラ出血熱、EVD)が14年に西アフリカで流行し、大きな社会問題となったことは記憶に強く残っているところです。世界保健機関(WHO)の14年11月16日時点の集計によると、感染者は疑い例を含め1万5000人を超えて死亡者は5420人で致死率は35.8%となっていました。医療従事者の感染も深刻と報じられました。その人数は568人であり、死亡者は329人と報告されて、致死率は57.9%と全体を上回りました。また、スペイン、米国などでは2次感染が確認されて、そのほとんどは医療関係者となっていました。 エボラ出血熱に対する治療薬が承認されていないなか、WHOは14年8月に医療倫理の専門家による協議の場を設け、「未承認薬の使用が可能かどうか」を世界の12人の医療倫理の専門家に検討を委ねました。この協議で、特定の条件を満たせば、有効性や安全性が確...  エボラウイルス(エボラ出血熱、EVD)が14年に西アフリカで流行し、大きな社会問題となったことは記憶に強く残っているところです。世界保健機関(WHO)の14年11月16日時点の集計によると、感染者は疑い例を含め1万5000人を超えて死亡者は5420人で致死率は35.8%となっていました。医療従事者の感染も深刻と報じられました。その人数は568人であり、死亡者は329人と報告されて、致死率は57.9%と全体を上回りました。また、スペイン、米国などでは2次感染が確認されて、そのほとんどは医療関係者となっていました。 エボラ出血熱に対する治療薬が承認されていないなか、WHOは14年8月に医療倫理の専門家による協議の場を設け、「未承認薬の使用が可能かどうか」を世界の12人の医療倫理の専門家に検討を委ねました。この協議で、特定の条件を満たせば、有効性や安全性が確認さ

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