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OBSERVER

岸本泰士郎 慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室専任講師

2017年6月15日号

AIで精神科の治験を促進──何を研究されていますか。岸本 診療場面で記録した患者の表情や声、話の速度を定量化し、客観的に病状を評価するシステムを開発している。対象のひとつのうつ病では、精神運動抑制が見られる。重症度の高い患者は精神活動や運動機能が遅くなり、話をしていてもパッと返事が返ってこなかったり、重そうな声や気だるそうな様子が見て取れたりする。こうした重症度を数値化する試みだ。──どんな仕組みですか。岸本 このような医師が肌で感じる「暗黙知」を数値化する技術は人工知能が得意なので、延べ500人弱のデータを記録して人工知能に学習させた。状態の記録には、カメラと赤外線キャプチャー、マイクを用いる。現在は既存の重症度指標と相関するような解析アルゴリズムをつくっていて、試作段階では好感触を得ている。──研究を始めたきっかけは。岸本 精神科領域は薬... AIで精神科の治験を促進──何を研究されていますか。岸本 診療場面で記録した患者の表情や声、話の速度を定量化し、客観的に病状を評価するシステムを開発している。対象のひとつのうつ病では、精神運動抑制が見られる。重症度の高い患者は精神活動や運動機能が遅くなり、話をしていてもパッと返事が返ってこなかったり、重そうな声や気だるそうな様子が見て取れたりする。こうした重症度を数値化する試みだ。──どんな仕組みですか。岸本 このような医師が肌で感じる「暗黙知」を数値化する技術は人工知能が得意なので、延べ500人弱のデータを記録して人工知能に学習させた。状態の記録には、カメラと赤外線キャプチャー、マイクを用いる。現在は既存の重症度指標と相関するような解析アルゴリズムをつくっていて、試作段階では好感触を得ている。──研究を始めたきっかけは。岸本 精神科領域は薬が助

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